当院には回復期リハビリテーション病棟が2病棟あり,26名(令和3年9月1日現在)の作業療法士が勤務しています。
当院の作業療法では,退院後に患者さん1人1人がその方らしい生活を送れるような練習を行っています。退院後の生活を送る上で基本的な動作となるトイレ動作・入浴動作・食事動作練習などの日常生活活動へは,学習理論を用い,課題分析や強化刺激などの利用,また代償手段や環境設定を含め,患者さんに合った練習を取り入れることでより早く自立できるよう練習を行っています。それだけでなく,元気に生活してもらうため,その方がそれまで行っていた事に焦点をあてます。ある方の練習として野菜栽培,ある方には調理や掃除動作などの家事動作練習を提供しています。その一つの外出練習では実際に喫茶店やその他の公共施設へ患者さんと行き,評価や練習を行っています。
その他,患者さんのご家族の中には,夜間の介護へ不安を抱えている方もいらっしゃいます。このようなご家族の方には,回復期病棟にある宿泊体験室の利用が可能です。ここには,実際の家のようなキッチン,居間,浴室,トイレがあり,退院後の生活をイメージしやすいように患者さんと一緒にご家族の方も宿泊することができます。
作業療法室はいつも明るい雰囲気で,患者さんとスタッフが楽しみながら練習を行っています。1人でも多くの患者さんが退院後に笑顔で生活を送れるように,スタッフ1人1人が努力していくようにこれからもがんばっていきます。